アメリカで最も権威ある漫画賞の一つであるアイズナー賞の2018年度の受賞者が発表され、日本人アーティストのタケダ・サナさんが
『モンストレス』で最優秀長編作品、最優秀ティーン向け作品、最優秀カバーアーティスト、最優秀複合アーティストの4部門で受賞を果たしました!
中略
そんなタケダ・サナさんがアートを担当する作品『モンストレス』は、人間と魔獣人の間で起こった戦争の爪痕が残るスチームパンク・ハイ・ファンタジーの世界を舞台に、
隻腕の奴隷少女「マイカ」の出生の秘密とその身体に宿る怪物を巡る戦いを描いたストーリーで、人種と性の差別の問題をテーマにした作品。
かつては『スポーン』、最近では『ウォーキング・デッド』などの出版で知られるイメージ・コミックス社で2015年から始まったシリーズで、
いわゆるスーパーヒーローものではなく、単独作品で独自のファンタジー世界を展開しています。
人種と性の差別の問題をテーマにオリジナリティに溢れる世界観で情報量も多く最初は置いていかれそうになりますが、
各話の最後に歴史家の猫又「タムタム教授」による授業のページが入っていて、世界の仕組みを理解しながら物語を読み進められるようになっているのも面白いところ。
その世界は家母長制で成り立っていて、善人も悪人も強者も弱者も実に多彩な女性キャラクターが登場し、
それぞれの感情豊かかつ人種的にもかなり多様に描かれているのが魅力の一つであり、そこに強烈なメッセージ性を感じさせられる作品です。
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https://news.biglobe.ne.jp/it/0731/giz_180731_1915793034.html