
【北京時事】17日付の中国共産党機関紙・人民日報は1面に、習近平国家主席に対する
「絶対忠誠」を求める論評を掲載した。対米関係が悪化する中、習氏の国政運営に不満が
広がっていたが、今月前半に開催された非公式の重要会議で「習1強」体制の確認が
行われた可能性がある。
論評は、習氏が軍トップである中央軍事委員会主席として軍改革を進め、反腐敗闘争で
元制服組トップら軍高官を相次いで摘発したことなどを挙げ、「歴史的な成果を達成した」と
称賛した。また、建国の父、毛沢東らに使われた「領袖(りょうしゅう)」という呼称を習氏に使い、
「絶対忠誠は勝利の基本だ」と指摘。習氏を「核心」とする党中央に従うことや「世界一流の
軍隊」の実現を訴えた。
この記事は、16日に国営新華社通信が配信し、軍機関紙・解放軍報などにも掲載された。
習氏は「強国」を目指す方針を掲げ、強硬な外交姿勢を取ってきた。米国との貿易摩擦が
激化するにつれ、経済への悪影響を懸念する知識人らを中心に不満が広がっていたが、
軍が習氏を支える方針を明確にした形だ。(2018/08/17-14:21)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018081700650&g=int