ホンダ社長、EU離脱「関係ない」とかたくなに否定
2/19(火) 23:50配信
英工場での四輪車生産を2021年中に終了すると発表したホンダ。八郷隆弘社長は記者会見で、「ブレグジット(英国の欧州連合=EU=離脱)とは
関係ないものとご理解ください」と何度も強調した。「合意なき離脱」が英国からの撤退理由と説明すれば、現地でホンダ批判が高まるのは必至だ。
八郷氏が慎重な発言に終始したのは、英国市場でのブランドイメージ失墜を懸念したためとの見方も浮上している。
ホンダが発表した生産終了について、英商工会議所は、自動車産業について「英製造業の先導者」とし、生産終了が地域や雇用に与える影響を危ぶんだ。
八郷氏が、かたくなに「ブレグジットは考慮していません。次期『シビック』をどこで生産するか模索した結果だ」と強調したのは、現地に動揺が広がる中、
英政府や地元経済界を刺激したくないとの思惑もあったようだ。
英国のEU離脱をめぐり自動車業界では生産一時休止などの動きがあるが、ホンダは英国生産終了まで踏み切った。このため、他の企業への影響を
懸念したという見方もある。
日系自動車メーカーの関係者は、ロールス・ロイスやマクラーレンなど世界に誇る高級車ブランドが集積する英国は「世界の自動車文化を引っ張る役割が
ある」と指摘。その上で「ブランドイメージの低下による販売面への影響を恐れて慎重な発言になった可能性が高い」と分析した。(臼井慎太郎)
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