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息子をひいたのは誰? 母が現場でメモし続けた10万車
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190331-00000035-asahi-soci
10年前の秋、埼玉県熊谷市で10歳のサッカー少年がひき逃げされ、命を落とした。
県警の遺品紛失や公文書の破棄の疑いが明らかになったが、少年の母が何よりずっと願ってきたのは、事件の解決だ。時効まであと半年。母は加害者へ「事件の真実を聞かせて」と願う。
【写真】小関孝徳さんがひき逃げされた現場に立ち続ける母の代里子さん。「あの日、あの時、何があったのか。
ささいな情報でもいいので、知っている人は教えて欲しい」と話す=2019年2月14日、埼玉県熊谷市本石1丁目、笠原真撮影
2009年9月30日午後7時前。習い事を終え、好きなテレビ番組を見ようと自転車で帰宅する途中だった。小学4年の小関孝徳(こせきたかのり)さんが車にひかれて亡くなった。
小3からサッカーを始め、厳しい練習にも弱音を吐かなかった。「優しく、気遣いのできる子だった」と母の代里子さんは言う。2人だけの家族で、家の手伝いもよくやってくれた。
「私に犯人は捕まえられない。でも何かきっかけになれば……」。代里子さんは事故後、孝徳さんの友達の母親らと現場に立った。通る車のナンバーをメモし続け、県警に提出。その数は約10万台分に及んだ。
しかし、目撃情報や物証の少なさなどから、捜査は難航した。交通捜査課によると、これまで約270件の情報が寄せられたが、有力な情報はない。
現場のタイヤ痕から「排気量1800〜2千ccの普通乗用車」とみて県内外の車を調べてきたが、犯人につながる手がかりはつかめていない。
現場は幅約7・6メートルの片側1車線の直線道路。近くには複数の幹線道路が走り、代里子さんによると、それらが混雑している場合は抜け道として使われるという。捜査関係者は「犯人は付近の地理に詳しいか、この道を使い慣れた人物の可能性が高い」とみる。
道交法違反(ひき逃げ)の時効は16年に成立。県警は時効が10年の自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で捜査を続けているが、その時効も、今年9月30日に迫っている。