このような背景から研究・開発を続けていたドレスデン工科大学病院の科学者と国際宇宙ステーション搭載を
目的とした大型微小重力用3Dプリンタを開発するOHB System AGは、プロジェクト初の3Dバイオプリント
された骨と皮膚のサンプルを発表しました。
ドレスデン工科大学病院のNieves Cubo氏は「バイオプリントされた皮膚細胞は人間の血漿を栄養豊富な
『バイオインク』として使用します。これはミッションを遂行するクルーたちが簡単に手に入れられるものです」
「ただ血漿は液体なので地球と重力の異なる環境ではうまく機能しません。そこで私たちはメチルセルロースと
アルギン酸を加えることで粘度を上げました。自給自足が求められる宇宙で、宇宙飛行士たちはこれらの物質を
植物や藻類から手に入れることができます」と述べています。
バイオプリンティングが宇宙で実現可能かどうかを確かめるため、皮膚と骨のサンプルの出力は上下逆さまの
状態で行われたとのこと。次回はマイナス1Gの環境下でより長い時間をかけて実験が行われる予定です。
実際に皮膚が出力されている様子は以下から見ることができます。
https://gigazine.net/news/20190710-3d-printed-skin-and-bone/