池袋暴走11人死傷事故が8日初公判 妻子亡くした松永拓也さん「真実を知りたい」
https://news.yahoo.co.jp/articles/bfcc7bc78bf7c6b9a04490345e81b56df277f7fd 「飯塚さん? このところまったく見ないね。あまり見ないから、引っ越したという話もあるけど……」
【写真】事故現場近くの公園で建てられた慰霊碑に書かれた碑文
と飯塚幸三被告(89)が住む東京・板橋区の近所の住民は話す。
飯塚被告といえば、旧通産省工業技術院の元院長で、昨年4月19日、東京・豊島区の東池袋で自ら運転する車が暴走。松永真菜さん(享年31)と長女の莉子ちゃん(享年3)の尊い命を奪い、10人にケガを負わせた。
事故後、被告が高齢に加えて当初は入院して、逃亡や証拠隠滅のおそれがなかったことから、警察が逮捕せずに捜査したことに世論が沸騰。被告が東大出身のエリートなので、特別扱いしているのではないのか。“上級国民”だから忖度(そんたく)しているのではーー、と多くの国民から反感を買ったのだった。
昨年8月、被告の自宅マンションを直撃すると入り口には、
《迷惑です。インターホンを押し取材をすることはおやめください。悪質な場合、警察に通報します》
との“強気”すぎる貼り紙が。
「予約していたフレンチに遅れそうだったから……」と供述していると報じられた被告
はその後、テレビ局の取材に、「自分の体力にはその当時は自信があったんですけれど」「メーカーの方には心がけていただき、高齢者が安心して運転できるような世の中になってほしい」などと遺族感情を逆なでするような発言を連発し、世間からは厳しい目が向けられた。
12月に改めて訪ねると事故当時、助手席に同乗していた妻と思われる女性が、
「お断りします!」
と“強気”の返事をするばかりで、被告の反省や、遺族に対する思いなどを聞くことはできなかった。
その後、今年の2月にブレーキとアクセルを踏み間違えて死傷者を出したとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で在宅起訴された。
近所では被告夫妻の評判は意外と悪くない。
「奥さんも旦那さんも、すごくいい人よ。旦那さんは事故を起こしたショックで、本当に心身ともにボロボロになったみたい」(近所の主婦)
「旦那さんは高級官僚なのに、庶民的なマンションに住んでいるし、車も国産車のプリウスだしね」(近所の住民)
そして今回、10月8日に東京地裁で初公判が開かれることになり、改めて気持ちを聞こうと、インターホンを鳴らすと、
「取材はすべてお断りしておりますので、申し訳ないんですが……」
と妻らしき女性。以前に比べると“強気”の姿勢は鳴りを潜めていた。