将来的には70階ビルも――いま東京で「木造建築物」が急増しつつあるワケ
2021年1月28日
昨今、建築業界では木材が注目されています。
東京五輪・パラリンピックのメーン会場として整備された新しい
国立競技場(新宿区霞ヶ丘町)にも、多くの木材が使用されています。
設計者である隈研吾さんは、同じく設計を担当した
高輪ゲートウェイ駅(港区港南)でも木材をふんだんに使用。
同じく、京王電鉄の高尾山口駅(八王子市高尾町)も隈さんの設計ですが、
こちらも木が全面的に使われていることが特徴になっています。
隈さんに限らず、建築家・建設業者の多くが積極的に木を使うようになっているのは、
民主党政権時代に菅直人首相(当時)が林業の再生を“一丁目一番地”の
政策として掲げたからです。そうした政権の後押しもあり、
2010(平成22)年には公共建築物等木材利用促進法が制定されました。
木は燃えやすく、地震にも弱いというイメージから、長らく木造の
大規模建築物は忌避されてきました。いくら法律が制定されても、
木材が防火・耐震といった基準をクリアしていなければ、建設業者は木材を使用しません。
しかし、製材・施工の技術向上は目覚ましく、きちんと木を用いれば
耐火性・耐震性が劣ることはありません。新たな木造建築は、
火事で燃えやすい・地震で崩れやすいという弱点を克服しています。
・理論上は“14階”の木造建築が可能
・木造ならぬ「木質」建築とは?
・2025年、国内最高層の木造ビルが日本橋に
https://urbanlife.tokyo/post/50529/