https://www-cnn-co-jp.cdn.ampproject.org/c/s/www.cnn.co.jp/amp/article/35166659.html 米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンについて、南アフリカで見つかった「B.1.351」を含む変異株に有効であることを示す新たな報告が、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に17日発表された。
ファイザーとテキサス大医学部の研究者は今回、新型コロナウイルスに遺伝子操作を加え、B.1.351にみられる変異の一部を持たせた。そしてこのウイルスに対して、ファイザーとビオンテックのワクチンを2回接種した15人の血液サンプルの効果を試した。
その結果、血清によって産生される中和抗体の活動は少なくなったものの、依然として変異ウイルスを中和するのに十分な水準だったという。
論文の筆頭著者を務めたテキサス大医学部のスコット・ウィーバー氏はCNNの取材に、「新型コロナウイルスの発症や感染の予防にどの程度の中和反応が必要なのか、正確にはまだ分かっていないが、別のワクチンでの経験を踏まえると、ファイザー製ワクチンはこの変異株に対して比較的有効な可能性が高い」との見方を示した。
これとは別に、米国立衛生研究所(NIH)と米モデルナは、先月報告した実験の結果について説明するレターを同誌に発表。ファイザーの報告と同様に、遺伝子操作でB.1.351に似せたウイルスに対する抗体反応は低減したが、ワクチンの有効性が低下するほどではなかった。
英国で最初に見つかった変異種「B.1.1.7」についても、ワクチンの有効性の低下は見られなかったという。