
そう語るのは、ウニの漁獲量1位を誇る北海道の札幌市中央卸売市場で卸売りを行う丸水札幌中央水産の担当者だ。
昨年末は赤潮の影響で漁獲量が減少したことに伴い価格も高騰したという。今年の漁獲量は例年と同程度だというのだが、なぜ価格が下落しているのか。
担当者は「新型コロナの感染対策によって、外食が減ったために需要が低下したことが影響しているとみられる」と話す。
ウニは国別の輸入割合ではロシア産が第1位(金額ベース)だが、「ウクライナ問題は、現段階ではあまり影響していないのではないか」と担当者はみる。
別の要因に言及するのは、同市中央卸売市場で卸売りを行う曲〆(かねしめ)高橋水産の担当者。中国のコロナ禍が影響しているという。
「中国がロックダウン(都市封鎖)していることで、日本国内に入ってくるウニの量が増えている」とみる。ウニは中国の富裕層にも好まれており、
主要都市の上海などがロックダウンされたことで中国での需要が減っているというのだ。
ウニについては「ロックダウンが解除されることになれば、価格が例年通りになるだろう」と前出の担当者。その他の水産物はどうなのか。
農林水産省によれば、ロシアからの水産物の輸入額が1381億円で、国別で中国、チリに次ぐ3位。カニやタラの卵、紅ザケなどはロシア産が金額ベースで1位だ。
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