タブレット操作で車線はみ出しか 北関東道4人死傷事故で男起訴 ひき逃げは処分保留 「人間としてどうか」厳罰望む遺族
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事故で前部が大破した車両=2020年12月13日午後、県警高速隊
群馬県伊勢崎市の北関東道で昨年12月、乗用車がガードレールに衝突し女性4人が死傷した事故で、この車に乗用車を接近させて事故を誘発したとされる栃木県真岡市、会社役員の男(54)が、事故直前にタブレット端末の操作に気を取られたことで車線をはみ出したとみられることが30日、分かった。前橋地検は同日、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で、男を前橋地裁に起訴した。
起訴状などによると、男は昨年12月13日午前3時50分ごろ、伊勢崎市の北関東道西行きで追い越し車線を時速約100〜108キロで走行していた際、車内に設置したタブレット端末の操作に気を取られて漫然と運転。左後ろで走行車線を走っていた桐生市相生町の女性=当時(64)=の車に気付かずに左斜めに進み、女性の乗用車をガードレールに衝突させ、女性ら2人を死亡、2人に重軽傷を負わせたとされる。
4人を死傷させたが救護措置を取らずに逃走したとして、道交法違反(ひき逃げ)容疑でも逮捕、送検されていたが、地検は処分保留とした。
遺族「少しでも厳しい罰を」
北関東道の事故で死亡した女性の夫(66)=桐生市相生町=は30日、上毛新聞の取材に、「不起訴だったら元も子もなかった。一歩進むことができた」と前橋地検の判断を受け止めつつ、「責任はもっと重いと思っている。少しでも厳しい罰を受けてほしい」と語気を強めた。
運転中の端末操作が事故を誘発したとされることについて、「高速道路を走りながらそんなことをしたら事故が起きるのは当然。対処せず、名乗り出もしなかった。人間としてどうなのか」と印象を語った。
また、「裁判が進む中で事故の原因がはっきりし、被告から謝罪の言葉があれば。罪もない人々の一生が終わってしまったことに、責任を感じてもらいたい」と述べた。