918 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/29 13:24
その夜はなかなか眠れませんでした。
両親にはナナちゃんのことは話しませんでした。
しかし、寝床に入って暗闇の中でじっとしていると、いろんな疑問が湧いてきました。
鏡の中にどうやって入るのだろう?
そこはどんな所なんだろう?
ナナちゃんはどうしてこっちに来ないんだろう?
こっちへ帰ってこれるのだろうか?
そんな事を考えるうちに、だんだん不安になってきました。
そして、ナナちゃんのことが少し怖くなってきました。
次の日、私はナナちゃんに会いに行きませんでした。
次の日も、その次の日も、私は納戸には近寄りませんでした。
結局、それ以来、私は納戸へ出入りすることを止めたのです。
月日が経ち、私は町の高校へ行くために家を出ました。
卒業しても家に戻ることもなく、近くの町で働き始め、やがて私は結婚して所帯を持ちました。
その頃になると、ナナちゃんのことはすっかり忘れていました。
920 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/29 13:27
結婚後しばらくして妻が妊娠し、しばらく親元に戻ることになりました。
すると、家事をするのも面倒だし、誰もいない家に一人で居るのも寂しかったので、
私は何かと用事を作って、頻繁に実家に帰る事が多くなりました。
その日も、実家で夕食を食べ、そのまま泊まることにしました。
夜中に目が覚めて、トイレに立ちました。
洗面所で手を洗いながら、何気なく鏡を覗きました。
廊下の途中の仕切が開いていて、その向こうの暗闇に、あの納戸がうっすらと見えていました。
その時、おやっと思いました。
トイレに来る時には、その仕切を閉めた覚えがあったのです。
振り返ってみると、やっぱり仕切は閉じています。
しかし、もう一度鏡を見ると仕切は開いていて、納戸の白い扉が闇に浮かび上がるように見えています。
全身が総毛立ちました。
すると、その扉が少し動いたような気がしました。
その瞬間、私はナナちゃんの事を思い出しました。
とっさに『ヤバイッ』と思いましたが、鏡から目を離すことは出来ませんでした。
やっぱり扉は動いています。
もう一度振り返っても、廊下の仕切は閉じたままです。
鏡の中では、納戸の扉がもう半分以上開いていました。
開いた扉の向こう、納戸の奥の闇に白いモノが浮かんでいました。
これまでにない恐怖を感じながらも、わたしはその白いモノを凝視しました。
それは懐かしい少女の笑顔でした。
921 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/29 13:28
そこで私の記憶は途切れています。
気がつくと、私は布団の中で朝を迎えていました。
気味の悪い夢を見た・・
そう思った私は、実家にいるのが何となく嫌になり、
その日は休みだったのですが、すぐに自宅に帰る事にしました。
私の自宅のマンションには、住民用に半地下になった駐車場があります。
日中でも薄暗いそこに車を乗り入れ、自分のスペースに停めた後、最後にバックミラーを見ました。
すると、私のすぐ後ろにナナちゃんの顔がありました。
驚いて後ろを振り返りましたが、後部座席には誰もいません。
バックミラーに目を戻すと、ナナちゃんはまだそこに居ました。
鏡の中からじっとこっちを見ています。
色白で長い髪を両側で結んだナナちゃんは、昔と全く変わっていないように見えました。
恐怖のあまり視線を外すことも出来ず、震えながらその顔を見返していると、やがてナナちゃんはニッコリと笑いました。
「こんにちは」
924 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/01/29 13:38
「どうしてあの時、来てくれなかったの?私ずっと待っていたのに」
ナナちゃんは相変わらす微笑んだまま、そう言いました。
私が何と言って良いのかわからずに黙っていると、ナナちゃんは言葉を継ぎました。
「ねえ、私と今からこっちで遊ぼう」
そして、ミラーに映った私の肩越しに、こっちに向かって手を伸ばしてきました。
「こっちで遊ぼう・・・」
「ダメだ!」
私は思わず大声で叫びました。
「ごめん。ナナちゃん。僕は、もうそっちへは行かない。行けないんだ!」
ナナちゃんは手を差し伸べたまま黙っています。
私はハンドルを力一杯掴んで震えながら、さっきよりも小さな声で言いました。
「僕には妻もいる。子供だって、もうすぐ生まれる。だから・・・」
そこで私は俯いて絶句してしまいました。
しばらくそのままの姿勢で震えていましたが、やがて私は恐る恐るミラーの方を見ました。
ナナちゃんはまだそこに居ました。
「そう・・・わかった。○○ちゃんは大人になっちゃったんだね。もう私とは遊べないんだ」
ナナちゃんは少し寂しそうにそう言いました。
「しょうがないよね・・・」
ナナちゃんはそこでニッコリと笑いました。
本当に無邪気な笑顔でした。
私はその時、ナナちゃんが許してくれたと思いました。
「ナナちゃん・・・」
「だったら私はその子と遊ぶ」
私がその言葉を理解出来ぬうちに、ナナちゃんは居なくなってしまいました。
それっきりナナちゃんは、二度と私の前に現れることはありませんでした。
2日後、妻が流産しました。
以来、今に至るまで、私達は子供をつくっていません。
現在。私はナナちゃんの事を弟に話すべきなのか、本当に迷っています。
知り合いの話。
通い慣れた、地元の山道を歩いていた時のこと。
その日は朝から、ひどく濃い霧が出ていたという。
まぁよく知った道だから心配もあるまい。そう考えて足を進める。
ある地点で違和感を覚えた。どこか道の形が違う気がする。
確認のため足を止めた彼は、自分が覚えのない一本道の上に居ることに気がついた。
道の両脇は黒い草叢が茂っている。
いつの間に道を間違えたのか、全然わからない。
しかし途中に間違って入り込む脇道は一本もない筈だが・・・。
なぜか、道の外へ足を踏み出したら帰れなくなる気がした。
一歩一歩、注意してゆっくりと歩くことにする。
どれだけ歩いたろうか。唐突に霧が晴れ、視界が開けた。
辺りの風景を見ると、確かに彼の覚えている道だ。
いつもは小一時間で歩く道程に、半日近くの時間が掛かっていたという。
彼は霧の中、一体どこを歩いていたのだろうか。
。
『妙に古臭い服を着た子供』
157 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/03/13(月) 19:10:54 ID:Po2Dx/Gf0
知り合いの話。
山道を歩いていると、行く手の道上にちょこんとした小さな影一つ。
近よってみると、妙に古臭い服を着た子供だった。多分、男の子。
こんな山奥に小さな子が一人というのが気になって、声をかけてみた。
返答はない。子供は相変わらず、無表情なままだ。
どうしたものかと頭を悩ましていると。
ぞろりと、小さな口から黒い百足のような物が這い出した。
飛びのいた彼を尻目に、小さな手はグッと黒百足を口中に押し込む。
小さく「グェッ!」と悲鳴が聞こえた。
そのまま踵を返して、子供は森の中へ消えて行った。
関節の動く向きがおかしく、奇妙にギクシャクした動きだったという。
・・・何かが子供の皮を被っていたのかも。
なぜかふと、そう考えてしまったそうだ。
158 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :2006/03/13(月) 19:13:17 ID:Po2Dx/Gf0
知り合いの話。
カヌーで渓流下りをしていた時のこと。
途中で大きな淵に行き当たり、オールを使ってゆっくりと横断する。
淵の中ほどで、ドンッと軽い衝撃がカヌーを揺らした。
何かが水中で体当たりをしてきたかのような。
少し経ってから、またドンッと来る。
しかし見る限り水中には何も確認できない。
出来るだけ静かに、だが急いで淵を渡り切ったのだという。
下ってから合流した仲間たちに報告すると、中の一人がこんなことを言う。
「あそこには淵坊主っていう主がいるそうだから、それ怒らしたんじゃない?」
その淵は他の仲間たちも通過しているのだが、どうやらそんな目に遭遇したのは彼だけだったらしい。
「何も悪いことなんてしていないんだけどなぁ。
船揺らすような、でっかい岩魚でもいるのかね?」
彼はそう言って首を傾げた。
余談だが、最近彼は川釣り用の道具を揃え始めたと聞く。
密かに主を狙っているのかもしれない。
小学2年の時、同じクラスのKちゃんとよく遊んでた。
Kちゃんは毎日大好きなおばあちゃんの話をしてくれた。
やさしくていろいろ話を聞いてくれるしいろいろ教えてくれて、いつも屋根裏部屋で話すのだと。
仲良くなった私のこともおばあちゃんに話したよって言ってた。
ある日、おばあちゃんに会わせたいから家に来てと言われて、どんなおばあちゃんか楽しみに少し離れたKちゃんちに行った。
家はふつうの庭付きの二階建てだったが、リビングに梯子があって屋根裏部屋に登れる作りだった。
Kちゃんについて梯子を登ると、ミシンが置いてあってこぎれいな屋根裏部屋だった。
おばあちゃん!おばあちゃん!とKちゃんが何度も呼んだ。
きょろきょろ見渡してあれ?おばあちゃんいない…とKちゃんが呟いた。
私は不在かと少しがっかりしたが、外で遊ぼと言われて遊んだが結局おばあちゃんには会えなかった。
その次の日からKちゃんはまったくおばあちゃんの話をしなくなった。
不思議に思って聞くと、あれからおばあちゃんいなくなっちゃったと寂しそうに言った。
その後もKちゃんやその近所の子達とよく遊んだが家に入ることもなく、クラス替えで離れたら遊ばなくなった。
。
どうしても気になってKちゃんの近所の子に聞いたら、あの家におばあちゃんはいないよと言っていた。
それ以来なぜか小中校一度も同じクラスにならず真相も聞けずじまいです。
。
どうしても気になってKちゃんの近所の子に聞いたら、あの家におばあちゃんはいないよと言っていた。
それ以来なぜか小中校一度も同じクラスにならず真相も聞けずじまいです。
ID:td3Tq++50
まだ最近のこと。
ヤフオクにミニカーを出品している。
ある出品に質問が届いた。
原文のまま
『はじめまして、このミニカーを****円でお譲り頂けませんでしょうか?
子供の一番のお気に入りだったのですが無くしてしまい困っております。
どうしても直ぐに必要なので即決でお願いします。mail』
金額的にも妥当だったのでOKの連絡をすると、即振込みがあり返信。
原文のまま
『ありがとうございます、振込み完了しました、それと無理なお願いですが明日には必要な為即発送をお願いします。
実は子供が亡くなって一緒に入れてやりたいのでお願いします。』
それを見て、急いで郵便局に持ち込みました。
数日後、その小包がそのまま返送されていきた。受取人不明。
急いでメールするが連絡つかず、ヤフオクのIDを見ると削除されていた。
何気なく郵送先の住所を検索すると、火事で父と子が亡くなった記事にヒット。
そして小包を開けると、すすまみれになったミニカーが出てきた。
た。
123 :本当にあった怖い名無し:2009/08/08(土) 16:00:07 ID:YcaF0mZ10
こういう場合、振込みってどうなってるんだろう?
お金が払い込まれてるんだとしたら、現実にお金が動いた(物理的な動きがあった)ってことになるよね。
でも、幽霊がATMに行って、現金引き出してお金振り込むとか考えられないし・・・
124 :本当にあった怖い名無し:2009/08/08(土) 16:02:21 ID:td3Tq++50
母親が振り込んできたんだと思ってる。そうでも思わんとやっとられん。