新幹線札幌延伸時は新型車両 寒冷地対策強化、JR北海道検討
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0272627.html
JR北海道とJR東日本が2030年度の北海道新幹線の札幌延伸に向け、
現在の「H5系」「E5系」両車両に代わる新型車両を導入する検討を進めていることが分かった。
延伸時に新たに通過する地域は道南に比べて寒さが厳しく、
より寒冷地対策を強化した車両を開発する必要があるため。
既存車両も残る可能性はあるが、主力は新型車両に置き換わる見通しだ。
北海道新幹線の新青森―新函館北斗間を走る車両は、JR東日本が2011年に
東北新幹線向けに導入したE5系と、同車両を基にJR北海道が内装などで独自性を加えたH5系の2車種。
いずれも車外設備は氷点下20度程度まで耐えられる構造で、東北や道南での運行を前提に開発された。
H5系車両は4編成40両が導入され、車両の購入費だけで約180億円かかった。
JR北海道は「現時点で札幌開業に向けて具体的な車両計画について検討しているものはない」(広報部)とするが、
札幌延伸時は気温も積雪もより厳しい後志管内などを走行する。「既存の2車種では設備が(寒さで)不具合を起こす可能性も否定できない」(鉄道関係者)ため、
さらに耐寒性能の高い新車両を開発する必要があるという。
一般に新幹線車両の耐用年数は15年程度とされ、15年後の札幌延伸時が車両更新にちょうどよい時期という事情もある。一方、札幌延伸後も東京―新函館北斗など区間運転の列車が設定される可能性もあり、既存車両が残る余地もありそうだ。