2015年にクラスメイトだった当時17歳の少女を性的に虐待したとして告訴されていた男の行動が、
「わいせつな意図ではなかった」としてメキシコで無罪に。判決に対しては
「楽しんでいなかったら性的虐待ではないのか?」と大きな批判が巻き起こっています。
事件が起こったのは2015年1月。ニューイヤーズパーティーに出かけていた被害者の少女はクラブから
帰ろうと迎えを待っている時に、裕福な2人の男に車に押し込められてレイプされ、その後、男らの自宅に
連れ去られた後に3人目にレイプされたとのこと。今回無罪となったのは男らのうち4人目のDiego Cruzという人物で、
Cruzは少女の胸に触ったあと性器に指を挿入するよう他の3人に促されました。Cruzは名のある裕福な家庭の息子で、
被害者の少女とは同じ私立校に通うクラスメイトだったとのこと。
Anuar Gonzalez Hemadi裁判官は事件に関して、「もし証拠が『性的な欲望を満たすために行われた行動』
であるということを証明できなければ、愛撫は性的な行動とは考えられない」、また
「被害者は攻撃者に行為をやめるよう嘆願した後、車のフロントシートに移動できたことを考えると、彼女は
『防御の手段がなかった』とは言えない」と語ったとのこと。
この判決はメキシコで大きな批判を呼び、ジェンダー問題のアクティビストのEstefanía Vela Barba氏は
「性的に彼女に触っても、行為を楽しんでなかったら性的虐待ではないというのですか?行為の中に
楽しみがなかったとしても、屈辱を引き起こすことを目的としています。彼らは彼女に触れ、彼女の平穏をかき乱しました。
それなのに裁判官にとっては楽しみの目的がないと性的虐待でないのです」「頭のおかしい女性が言っているのではなく、
裁判の口から『もしあなたの意志に反して誰かがあなたに触れたとしても、その行為は虐待ではないかもしれない』
ということが語られたのです」と強く非難しました。