宇宙飛行士の相棒ロボットへ JAXA初の自律移動型球体ドローン「Int-Ball」の映像が公開
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、遠隔操作で国際宇宙ステーション(ISS)内を移動して撮影可能な
ドローン「Int-Ball(イントボール)」の映像を初公開しました。動画では無重力の船内で自律的に位置を制御し、
回転しながら周囲を撮影する様子が見られます。
どこかかわいらしいデザインの「Int-Ball」
Int-Ballは直径150ミリ以下という小さめの球体ドローンで、かわいらしい目のような点灯LEDが付いたデザインと
なっています。筑波宇宙センターからの遠隔操作によって静止画と動画の撮影を行い、映像はリアルタイムでの
確認が可能です。
将来的には自律飛行が可能なノーメンテナンスのドローンとなる予定で、これにより宇宙飛行士たちの作業時間の
10%を占めるという撮影タスクをゼロに。宇宙飛行士の相棒ロボットとして活躍予定です。現在は初期検証中。
現段階では既存のドローン技術を採用した作りで、筐体と内部構造は3Dプリントで製造。正面に撮影用の
メインモニターカメラがある他、左右には「画像航法カメラ」や「超音波距離センサ」があり、さらに船内に設置された
立体マーカーを用いて位置を認識。またジャイロなどの装置が1つになった「超小型三軸姿勢制御モジュール」も
搭載されています。
今後は日本の実験棟「きぼう」船内外実験の自動化・自律化を進め、探査ミッション等に利用可能なロボティクス
技術の獲得を目指すとしています。
空間の移動や回転は「推進用ファン」で( JAXA資料「JEM自律移動型船内カメラについて」より)
JAXAの研究によって作られた「超小型三軸姿勢制御モジュール」も搭載しています
国際宇宙ステーション・きぼう船内ドローン「Int-Ball(イントボール)」の映像初公開(フルバージョン)
JAXA資料 JEM自律移動型船内カメラについて
http://issstream.tksc.jaxa.jp/iss2/press/170714_intball.pdf