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弾圧が迫る。学生が銃を持ち込んだ。1989年、民主化運動の拠点となった天安門広場。
劉暁波(りゅうぎょうは)さんは銃を取り上げ、その場で壊した(朝日新聞14日付朝刊)。非暴力を選ぶ勇気の持ち主だった
▼劉さんの勇気は何度も投獄されながら中国にとどまった選択にも表れている。「僕の根はここにある。中国の問題はここで生活する人が解決するしかない」と語った
▼信念を貫き、ついに受刑者のまま13日に亡くなった。独裁国家の圧政が引き起こした悲劇である。
だが、自称民主国家の首脳たちが口ごもっている。中国の経済力が怖いのだという。劉さんの勇気に恥じるところはないか
▼何かにつけて中国を敵視する日本政府も、「人権状況を注視する」と言うのみ。ここで批判しなくてどうする。人類共通の価値が懸かっている。
さらに言うと、共産党独裁が日本の侵略をばねに成立した歴史的経緯もある。日本は中国の人々の今に特別な責任を負っている
▼劉さんは共同通信の取材に「日本は中国の民主化を促す政策を取らず、金もうけの関係しか保ってこなかった。中国で尊敬されていない」と指摘していた
▼実利で手を握る両政府の体質は似ているのかもしれない。
国際社会の「人権弾圧」批判に、中国は「わが国は法治国家だ」と反論している。
沖縄でも耳なじみのせりふである。(阿部岳)
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/113122