
■住友金属鉱山 21日、燃料電池用の酸化ニッケル粉の量産化実証設備を2018年9月までに新設すると発表した。
数億円投じて愛媛県新居浜市に新設する。生産能力は年数十トン。将来的には年数百トンレベルでの量産を目指す。
酸化ニッケル粉は燃料電池のなかでも効率が高いとされる「固体酸化物形燃料電池(SOFC)」の電極に使用される。
SOFCは家庭や工場、店舗などで発電機として使われている。
住友鉱山は年間数トンの酸化ニッケル粉をSOFCメーカーに出荷している。顧客からの引き合いが強まったため、
量産化の実証を始める。昨年度に撤退したリードフレーム事業の工場跡地に実証設備を導入する。
ニッケル鉱山の開発も手掛ける住友鉱山は鉱石から原料を調達する強みを生かし、ニッケル系の電池事業に力を注いでいる。
車載用電池では、ニッケル系の正極材料をパナソニックやトヨタ自動車に供給している。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ21IM2_R20C17A8TJ1000/