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今回は、農産物輸入自由化について、経済学的な観点から久留米大学の塚崎教授が解説します。
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分業は双方の役に立つ
読者が一人暮らしだとします。隣人と「片方が食事を作り、他方が皿を洗う」
という分業をしたら、お互いの生活が改善されますね。料理は1人分作っても2人分作っても、
手間が2倍かかるわけではないからです。それだけではありません。
料理が苦手な方にとっては、不味い料理を、しかも失敗しながら
何度も作り直す必要がなくなるわけです。皿洗いだけではなく掃除もしてあげたい気分でしょう(笑)。
では、読者が料理も皿洗いも得意なスーパーマンだとして、
それでも凡人と分業するべきでしょうか? 実は、そうなのです。
読者が1時間かけて料理を3皿作り、1時間かけて皿を3枚洗うとします。
1日2時間の家事で3皿食べるわけです。隣人は、2時間かけて料理を2皿作り、
1時間かけて2皿洗うとします。1日3時間の労働で2皿食べるわけです。
では、2人が分業したら、どうなるでしょうか。
読者は2時間かけて料理を6皿作ります。隣人は3時間かけて皿を6枚洗います。
2人とも、家事に費やす時間は変化していないのに、2人合計の食事量は5皿から6皿に増えています。
これを、たとえば読者が3.5皿、隣人が2.5皿食べれば良いのです。
スーパーマンと凡人の分業でも、お互いの利益になるのです。
実際には、分配を巡る交渉が難航を極めるかも知れませんが(笑)。
読者から見れば、隣人は料理も皿洗いも苦手に見えますが、料理よりは皿洗いの方が
「まだマシ」です。そうした時には、隣人は超苦手な料理をせず、
まだマシな皿洗いに特化すべきです。こうした考え方を「比較優位」と呼びます。
米国が農産物を、日本が工業製品を作って交換すれば良い
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171105-00004368-toushin-bus_all
>2以降に続く