
船井電機の4〜9月、3年連続赤字 強まる「ヤマダ依存」
船井電機が13日発表した2017年4〜9月期連結決算は最終損益が130億円の赤字と、3年連続の赤字となった。
事業縮小を表明したプリンターの設備や特許などの減損処理で約100億円の損失を計上した。主力の北米での
テレビ事業も不調だった。
ヤマダ電機と組んで再開した国内のテレビ販売は堅調だが、他に収益改善策は見当たらない。電気自動車(EV)でも
協業を検討するなど「ヤマダ依存」が目立つ。
営業損益は40億円の赤字で、前年同期より赤字幅が拡大した。テレビの部材の価格が上昇し「パネルの価格を
読み間違えた」(船越秀明社長)ことも響いた。北米市場で中国メーカーが低価格テレビで攻勢をかけており、
影響を受けたという。
ヤマダは10月、小型EVを20年までに発売すると発表した。船井が組み立てる方向で調整を進めている。
船越社長は明言を避けたが「EVなど新しいことが出てくるので貪欲に事業構造を構築する」と、前向きに検討している
と示唆した。
「春に社長が交代し、7月には創業者が亡くなった。(今回の決算で)負の遺産の清算として思い切って減損した」(幹部)。
ヤマダとのタッグに経営再建をかけているようにも映るが、都合のよい製造委託先にとどまれば成長は見込めない。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23412300T11C17A1TJ2000/