中国、地下鉄建設を抑制か 債務膨張を警戒、新設計画受理せず
http://www.sankei.com/world/news/171207/wor1712070036-n1.html 地下鉄の建設ラッシュが続く中国で7日までに、中央政府が地方都市の計画認可にブレーキをかけ始めた。
投資に過熱感が出て、建設を担う地方政府の債務が膨張して経済が混乱することを警戒しているためだ。
ニュースサイト「財新ネット」など複数の中国メディアが報じた。
湖北省武漢市は11月10日、年初に中央政府に申請した新線の建設計画が、
まだ受理されていないと明らかにした。中央政府でインフラ整備事業の認可を担う国家発展改革委員会が、
各地の計画が妥当かを厳格に判断するため、審査基準の改正に着手したためだという。
内モンゴル自治区の包頭市では、いったん始まった地下鉄の工事が8月に中止された。
陝西省咸陽市でも国の認可が遅れているという。
中国の地方政府は2008年のリーマン・ショック後に、景気を刺激するため相次いで
地下鉄などの大規模なインフラ投資に乗り出し、多額の債務を抱えている。
地下鉄のある都市は既に30近くに達している。
地下鉄建設の背景には他都市に負けたくないとの対抗心もある。
地方政府の財政力を超えると指摘される計画もある。発展改革委の関係者は
「地方は分相応の投資をし、債務リスクを注視すべきだ」と述べたという。(共同)