文大統領が金英哲氏と会談、非核化も「天安」爆沈も話題にせず
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は25日午後、北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党中央委員会副委員長兼統一戦線部長と平昌の某所で非公開の会談を行った。
金英哲氏は平昌オリンピック閉会式に出席する北朝鮮の高位級代表団を率いて来韓した。
韓国大統領府が後から公表した内容によると、文大統領は会談の席で「非核化」には直接言及しなかったという。
また哨戒艦「天安」爆沈など、これまで金英哲氏が韓国に対して行ってきた数々の挑発行為も話題にならなかったようだ。
文大統領は金英哲氏を含む北朝鮮代表団に「南北関係の改善と韓半島(朝鮮半島)問題の本質的な解決のためにも、早い時期に米朝対話を開催すべきだ」との考えを伝えたと言う。
韓国大統領府の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官が伝えた。
与党・共に民主党の関係者は「南北関係の本質的な改善」という文言について「北朝鮮はこれまで南北対話において非核化問題を話題として取り上げさせなかった。この点を考慮し『非核化』を間接的に表現したもの」と説明した。
(以下略)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/26/2018022600773.html
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【社説】国賓級の警護を受け大韓民国にやって来た金英哲氏
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/02/26/2018022600776.html
金英哲氏は6・25戦争(朝鮮戦争)後、韓国軍に最も大きな被害をもたらした張本人だ。
彼が指揮していた偵察総局は2010年3月26日、韓国軍哨戒艦「天安」に魚雷攻撃を加え韓国海軍将兵46人が犠牲となり、また同年11月23日には延坪島への無差別砲撃によって兵士や民間人など19人が負傷し5人が犠牲となった。
もし交戦中であれば、金英哲氏は韓国軍が発見すれば直ちに射殺すべき人物だ。
その金英哲氏が北朝鮮代表団の団長という資格で堂々と来韓し、オリンピック閉会式場では貴賓席の、それも韓国軍統帥権者である大統領のすぐ近くに座った。
韓国政府はそれでも気が済まなかったのか、金英哲氏の行く先々で韓国国民の通行を統制し、完全に国家元首クラスのもてなしを行った。