環境省と長崎県対馬市が、今年も特定外来生物ツマアカスズメバチの駆除大作戦に取り組む。
女王蜂が活動する4月中旬から約1か月半、市民に協力を呼びかけ、誘引液を入れたペットボトルのわなを全島に仕掛けて捕獲する。
ツマアカスズメバチは中国や台湾、東南アジアなどが原産で、体長2〜3センチ。国内では2012年10月、対馬で初めて確認された。
どう猛で繁殖力が強く、在来のニホンミツバチを捕食するため、養蜂や生態系への影響が懸念されている。
同省などによると、市内で16年度は7000〜1万2000匹、17年度は5500匹を捕獲した。巣は13年度57個、14年度150個、15年度259個、
16年度49個、17年度77個が確認された。
大作戦と銘打った女王蜂の捕獲は、16年度から実施している。同市厳原町の市交流センターで2日夜、市民説明会が開かれた。環境省の職員らが、
ツマアカスズメバチの特徴や女王蜂の活動期、巣の分布状況などを説明。さらに、誘引液(水と乳酸菌飲料原液、ドライイースト)の作り方や、
わな(ペットボトル)の設置と回収の注意点などを述べた。わなは4月中旬〜5月末、市民の協力で2回設置する予定。
環境省は「対馬から外に出るのを防ぐには根気よく取り組む以外にない。女王蜂がいなければ巣ができないため、1匹でも多く捕獲したい」と協力を呼びかけた。
http://www.yomiuri.co.jp/eco/20180328-OYT1T50044.html
参考動画 ペットボトルトラップ