【現場から、】「なくせ!危険運転」問われる危険運転致死傷罪
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180423-00000033-jnn-soci 「なくせ!危険運転」。京都府亀岡市で起きた無免許運転の車による死亡事故から23日で6年。遺族は「危険運転致死傷罪は適用のハードルが高すぎる」と訴え続けています。
23日朝、道路脇の慰霊碑に花を手向ける人たちの姿がありました。2012年4月23日。京都府亀岡市で、集団登校中の列に軽乗用車が突っ込み、7歳と8歳の女子児童2人と、妊娠7か月の女性(当時26)が死亡。7人が重軽傷を負いました。6年が経った今も、遺族は危険運転致死傷罪を定める法律に疑問を抱き続けています。
「何でそんな理解できない法律になっているのかなってずっと思ってます」(娘の真緒さんを亡くした 小谷真樹さん)
軽乗用車を運転していたのは、当時18歳の少年。「居眠り」のうえに「無免許」でしたが、「危険運転致死傷罪」は適用されませんでした。「無免許でも、運転技能はあった」として、法律の構成要件に該当しないとされたのです。
「車の運転技能が能力があるからって、危険運転にならないのは、あまりにも理不尽すぎる。あんな悲惨な重大、事故じゃないんですよね。常に言うんですけど、事故じゃない事件なんです」(娘の幸姫さんを亡くした 中江美則さん)
2015年に大阪で起きた飲酒運転による死亡事故でも、「酒は飲んでいたが、正常な運転が困難だったとはいえない」として、危険運転致死傷罪は適用されず、ハードルの高さが浮き彫りとなりました。
「危険運転って、じゃあ何が危険運転なの?って。まだまだ不十分でこの法律っていうのは、もっともっと見直していってもらわないといけないと思う」(娘の幸姫さんを亡くした 中江美則さん)
危険運転致死傷罪は死傷事故全体に比べ、適用数が少なすぎるのではないかと話す専門家もいます。
「(現状では)過失運転致死傷罪あるいは、道交法違反になってしまうので、(危険運転致死傷罪との)間が開きすぎている」(同志社大学法学部 川本哲郎教授)
23日、現場には去年6月に起きた東名夫婦死亡事故の遺族らの姿も・・・。この事故でも高速道路に無理やり停車させた結果、後続車の追突を招いた行為に危険運転致死傷罪が適用できるのか、今後の裁判の大きな争点となる見通しです。
「(裁判は)生き残った人間しかできない」(娘の幸姫さんを亡くした 中江美則さん)
「事故減らすようにね」(亡くなった萩山嘉久さんの母)
(23日10:03)