毎日新聞
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03年の事件 自宅近くで男と車に 新目撃証言、府警が有力視
大阪府熊取町で2003年、当時小学4年の吉川友梨さんが行方不明になっ
た事件で、自宅近くに止まっていた白色のトヨタ「クラウン」に、男と小学生
くらいの女児が乗っているのを、別の車の運転手が目撃していたことが、捜査
関係者への取材で分かった。この男ににらまれた際、助手席でうつむく女児を
見たという。行方不明になった直後とみられる。事件から今月20日で丸15
年。大阪府警はこの目撃を最有力視しており、車の女児が友梨さんとみている。
捜査関係者によると、友梨さんの自宅から南西に約300メートル離れた丁
字路にクラウンが止まっていた。対向車のタクシーが迫っていたため、目撃者
は最徐行しながら追い越した際、「邪魔だな」と思って左側のクラウンを見る
と運転席の男と目が合い、にらまれた。助手席には、白い服を着た小学生くら
いの女児がうつむいて座っていたという。
事件当日、友梨さんは制服の白いブラウスに紺のスカート姿。黄色のリュッ
クを背負い、遠足を終えて普段より30分ほど早く下校していた。
目撃者はクラウンに乗っていた女児を見た後、丁字路の先でリュックを背負
った遠足帰りの他の児童も確認している。この目撃情報は事件から10年後の
13年5月に府警に寄せられたが、それ以前に白色の不審車両の目撃情報が複
数あり、府警は目撃の信ぴょう性が高いと判断した。
友梨さんは、一緒に下校していた女児3人と別れた後、自宅から約400メ
ートルの地点で自転車に乗った同級生の男児とすれ違ったのを最後に足取りが
分かっていない。自宅から約200メートルの商店の前には、友梨さんの顔見
知りを含めた複数の大人がいたが、友梨さんを見た人はいない。
府警は、男児の最終目撃地点から商店までの間で、友梨さんが連れ去られた
とみている。女児が乗っていたクラウンはこの区間に止まっていた。
目撃ではクラウンは角張った車体が特徴で、府警は1983〜90年製の旧
型と判断。対象車両約2300台について、所有者の割り出しを進めている。
【村田拓也、伊藤遥】
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https://mainichi.jp/articles/20180502/ddm/041/040/126000c