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JAF使い中古車816回無料運搬、業者を提訴
6/7(木) 15:22配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180607-00050076-yom-soci
事故車や故障車を移動させるJAF(日本自動車連盟)の無料ロードサービスを不正利用し、商品の中古車運搬を繰り返したとして、JAFが大阪府内の中古車販売業者らに計約5100万円の損害賠償を求め、大阪地裁に提訴した。
最も多い被告の利用は、5年間で816回に上るという。7日にあった第1回口頭弁論で、被告側は請求棄却を求めた。
JAFのロードサービスは、事故や故障などで車が走行できなくなった場合、職員らが急行し、その場で直したり、修理工場などに車を牽引(けんいん)したりするサービス。JAFの会員になると、本来1万〜2万円程度の料金が必要な15キロまでの牽引が無料となる。
被告は中古車販売を手がける経営者や従業員ら5人と販売会社。訴状によると、5人はJAFの会員で、2012年以降の5年間に816〜145回の出動を要請。修理工場やディーラー、オークション会場などの行き来がほとんどで、いずれも無料となる15キロ以内の牽引だった。
JAF側は「迅速な処理のため、要請があれば原則出動し、真偽を問うことなくサービスを提供している」と強調。会員1人当たりの平均出動要請は6年に1回で、5人が突出していることなどから「事業目的での不正利用は明らかだ」と主張し、非会員だった場合に支払うべき料金などを損害とした。
816回利用したとされる被告の代理人弁護士は取材に対し、「オークション会場で競り落とし、エンジンなどに不具合があるかもしれない車を運んでもらったことがあった」と説明。「元々は運送会社に有料で頼んでいたが、ロードサービスだと無料なので依頼するようになった。何度か使っても、JAFから苦情はなく、契約も更新できていた。不正利用には当たらない」と話している。