ゲイゲームズで台湾旗禁止? 「中国が圧力」と活動家ら非難
来月フランス・パリで開催される性的少数者(LGBT)によるスポーツ・文化の祭典「ゲ
イゲームズ(Gay Games)」で、台湾旗の使用を禁止するよう中国が主催団体に圧力をかけ
ているとして、同性愛者の権利向上を目指す台湾の活動家らが非難している。
1982年に創設されたゲイゲームズには今年、最大1万人の参加が見込まれている。台湾
の代表団は著名活動家の祁家威(Chi Chia-wei)氏が率い、28人が参加する。
台湾を自国領土の一部とみなしている中国は、特に国際行事における台湾の表記や旗の
使用に目を光らせている。
台湾の同性愛者権利擁護団体である「台湾同志運動発展協会(Taiwan Gay Sports and
Gay Development Movement Association)」の楊小巴(Yang Chih-chun)代表によると、
大会を主催するゲイゲームズ連盟(Federation of Gay Games)から先週、台湾旗を掲げる
ことにフランス政府が「懸念を示している」との連絡があったという。
楊代表はAFPに対し、「中国がフランス政府に抗議したというのが、われわれの論理的
な結論だ。そうでなければこうしたことは起こっていないだろう」と述べた。
さらに同協会は、ゲイゲームズのウェブサイト上の表記が、登録時に協会が用いた「台
湾」ではなく「中華台北」となっていることについて、現在交渉中だとしている。楊氏は
「連盟が圧力に屈しないことを願う」と期待している。
蔡英文(Tsai Ing-wen)氏が2年前に台湾総統に就任し、蔡政権は台湾を「一つの中国」
の一部と認めることを拒否しており、台湾と中国の関係は悪化している。中国政府は蔡政
権との公的な接触を断つとともに、台湾に対し軍事・外交上の圧力を強めている。
http://www.afpbb.com/articles/-/3183460