「マック超えたい」蘭州ラーメンの野望、日本でも大行列
中国北西部の甘粛省蘭州市が、名物ラーメンの海外進出に取り組んでいる。習近平(シーチンピン)政権が提唱するシルクロード
経済圏構想「一帯一路」に便乗し、目指すは「世界一のファストフード」だ。
蘭州ラーメンは牛骨と様々なスパイスで作った澄んだスープと手打ち麺、そして煮込んだ牛肉を具として添えるのが特徴だ。
これらの作り方をセンターで学ぶことができる。数日間の短期体験から1カ月の住み込みコースまであり、2006年の開設後、
約3万人が学んだ。
略
ハンナさんは蘭州大学で中国語を学ぶ留学生で、同級生のキルギス人のアイリさん(26)と一緒に受講した。アイリさんは「故郷の
両親に中国の料理を味わってほしくて、蘭州ラーメンを勉強しようと思った。麺もスープも複雑で難しい」と話す。
金味徳は今年から海外出店を本格化させた。4月には東京・六本木に日本1号店を出店。オーストラリアにも店を構え、米国とイタリアへの
出店計画を進める。喬さんは「蘭州人は2日出張するだけで故郷のラーメンの味が恋しくなる。それだけ人の心をつかむ力があり、世界で
十分戦える」と話す。
創業約60年、蘭州ラーメンの老舗「馬子禄」は昨年8月、東京・神保町に初の海外店を出した。3代目の馬汀さん(41)は開業直後の
東京店を視察し、客が長蛇の列で開店を待つのを見て手応えを感じた。今年は香港とシンガポールへの出店を予定する。「いずれも
美食の街だ。競い合って味を磨き、蘭州ラーメンを世界ブランドに育てたい」
https://www.asahi.com/articles/ASL765WQWL76UHBI030.html