経済成長に伴って大気汚染が悪化し、世界最悪レベルと言われるインドで、大気汚染物質PM2.5の濃度が高まり、
首都では、霧がかかったような深刻な状況となったため、インド政府は、建設工事を止める緊急の措置をとるなど
対策に乗り出しています。
インドでは健康への影響が指摘されている大気汚染物質PM2.5の濃度が高まり、気象当局によりますと、
首都ニューデリーとその周辺では5日、ところによって、WHO=世界保健機関が定める基準の20倍の数値を
記録しました。
5日のニューデリーは、霧がかかったようになって日中でも薄暗く、数十メートル先の車がはっきりと見えない状況で、
マスクをつけて勤務先に向かう人や、顔に布を巻いてバイクに乗る人の姿が見られました。
こうした深刻な状況を受けて、インド政府は、首都周辺の建設や解体の工事をすべて止め、首都近郊にある
石炭火力発電所の運転を停止させるなどの緊急の措置をとりました。
停止措置は、状況が改善されるまでとしていますが、今週、ヒンドゥー教の祭り「ディワリ」で使われる花火や爆竹が
大気汚染を一層悪化させると懸念されていて、停止措置が長引けば、経済への影響が出かねないと懸念する声が
上がっています。
経済成長が著しいインドでは、工場や自動車の数が増え続け、WHOが公表した調査結果では、世界最悪レベルの
大気汚染となっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181105/k10011699381000.html