八重山毎日新聞社説 直ちに工事を中止せよ 陸自配備、自然破壊を許さない
防衛省は、陸上自衛隊の平得大俣の陸上自衛隊駐屯地整備のための造成工事を直ちに中止するべきだ。
国防をかさに、豊かな自然環境を破壊してはならない。カンムリワシ舞う地を重機で踏みにじってはならない。
「法治主義」を率先垂範すべき国が、環境アセス逃れを行うことは断じて許しがたい。即刻中止を求める。
■自然軽視姿勢が明白
そもそも自然環境保全より優先されるべき軍事的脅威が、石垣島に迫っているのだろうか。
アセスに必要な3年間の時間を猶予できないほどの情勢とは思えない。
今月26日には「南西シフト」を構成する奄美と宮古島に陸上自衛隊警備部隊および地対艦ミサイル部隊が発足する予定だ。
それでもなお、石垣島で工事を強行する意味はあるか。
1万4000筆以上の署名を集めた住民投票の実施もいまだ決まっていない。
国は着工の既成事実化によって住民投票の「無力化」を狙っている。
岩屋防衛相は4日、国会質疑で「県民投票の結果にかかわらず辺野古埋め立て工事推進を決めていた」ことを明かした。
民意無視はおろか、辺野古の軟弱地盤、平得大俣の自然環境を含め、政権として自然軽視、軍事優先の姿勢が明白である。
http://www.y-mainichi.co.jp/news/35087/