米、飛翔体発射は「ロ朝会談の直後」 ロシアをけん制
2019年5月7日 1:41
【ワシントン=永沢毅、モスクワ=小川知世】ポンペオ米国務長官は5日、北朝鮮による飛翔(ひしょう)体の発射について
「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長がロシアのプーチン大統領に会った直後に起きたことを忘れてはならない」と語った。
ロシアが発射を容認した可能性があるとの見方に言及したもので、ロシアをけん制した。
ロシアは「圧力や脅迫では(北朝鮮核問題は)解決しない」(上院のコサチョフ国際問題委員長)との立場で、段階的な非核化や対北朝鮮制裁の緩和を唱えてきた。
6日にフィンランドで開いたポンペオ氏とロシアのラブロフ外相の会談でも北朝鮮問題が議題にあがったが、議論は平行線をたどったとみられる。
ロ朝首脳は4月25日に極東ウラジオストクで会談し、プーチン氏は北朝鮮が唱える段階的な非核化を支持する立場を伝えた。
プーチン氏は3日、トランプ氏との電話協議で「北朝鮮の(非核化という)誠実な約束の履行は、制裁圧力の緩和という互恵的な措置を伴うべきだ」と主張した。非核化交渉の進展へロシアによる圧力強化を求めたトランプ氏と対立した。
北朝鮮が飛翔体を発射したのは電話協議の半日後だった。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO44451460X00C19A5000000