中国政府や共産党の新聞が「ダブルスタンダード」だとしてツイッターとフェイスブックにかみついている。
両社は中国を発端とするアカウントが香港の抗議行動に関する報道の操作を図っているとして、これらのアカウントを削除した。
中国国営の英字紙チャイナ・デーリーは20日遅く配信した論説で、ツイッターとフェイスブックが「偽アカウント」の背後に中国政府がいるとの「ばかげた無責任な」主張をしているが、証拠を示していないと指摘。「情報をコントロールし言論の自由を抑圧するための独占的な地位を悪用している」などとし、「ダブルスタンダード」だと批判した。
論説は不人気な見解を表明する権利を主張しているが、ツイッターとフェイスブックが中国の検閲制度により遮断され、特別なソフトウエアなしではアクセスできないことには触れていない。
「革命の扇動で米政府の共犯者となった恥ずべき前科」をツイッターとフェイスブックは反省する必要があると論説は結んでいる。
中国共産党の機関紙、人民日報は両社について「中国ネット市民の声を抑圧しているが、真実を明らかにする人々の動機を抑圧することはできない」と論じた。
人民日報系の新聞、環球時報は社説で、削除されたアカウントは全て中国政府が操作していたと両社は主張しているが、「信頼できる証拠」は何も示していないと伝えた。
人民日報と環球時報もまた、両社のソーシャルメディアがすでに中国で検閲されていることは認めていない。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-08-21/PWKKAZ6JTSE901