「GSOMIA」=軍事情報包括保護協定は、例えば北朝鮮の弾道ミサイルが発射される前の兆候や発射された後の飛しょう経路など、秘匿性の高い情報を、提供を受けた側の国も、適切に保護することを定めています。
このため、防衛省幹部は「これまでは重要な情報でも、一定の安心感を持って韓国とやり取りできるメリットがあったが、破棄となれば、スムーズなやり取りが、できなくなる可能性がある」と指摘しています。
また、北朝鮮はことし5月以降、短距離弾道ミサイルなどの発射を繰り返していますが、従来の弾道ミサイルと異なって、飛しょうする高度が低いことも踏まえ「日本のレーダーだけでは把握が困難で、アメリカに加え、韓国の情報は重要だ」という指摘も出ています。
このため防衛省は、今後、アメリカを介して韓国側の情報を入手しながら、北朝鮮による弾道ミサイルの発射などに対応していく考えです。
ただ、日米韓3か国の連携が、地域の安定にとって不可欠だと強調していた中で、協定が破棄されたため、今後、安全保障面での影響がどこまで広がるのか懸念が強まっています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190822/k10012044931000.html