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中には中国本土と香港の経済状況を比較し、中国国民の収入がはるかに少ないと指摘する声も上がった。
「2018年(中国国内)の1人当たりの国内総生産(GDP)が9732ドルだったのに対して、香港は4倍以上の4万6078ドルであった。親のカネでカナダでフェラーリを運転して、香港人を『貧乏人』と罵倒した君らは、中国国民にも同じ言葉でののしるのか。香港人が貧乏人であるなら、われわれ中国人は何になるのか?」
中国人ネットユーザーは怒りの矛先を中国共産党政権にも向けた。
「フェラーリの所有者が汚職に関わっていないかを徹底的に捜査するよう求める」
「汚職官僚の子どもだ」
「皮肉なのは、フェラーリに乗っている若者の親が、集会で国旗を掲げて『愛国』と訴える留学生の親を搾取していることだ」
「なぜ彼らがこんなに愛国するのかがわかった」
「このような『愛国者』らは本当に恥知らずだ」と次々と強い不満をあらわにした。
21日、カナダの中国系住民が利用するネット掲示板で、「先頭の紅いフェラーリに乗っているのは山東省の韓寓群・省長の孫だ。その後ろにいるのは、山東省の王仁元・副省長の孫、(同省)済南市の謝玉堂・党委員会書記の息子、臨沂市の連承敏・党委員会書記の息子だ」との情報が伝えられた。
この投稿は中国版ツイッター「微博」にも転載された。
ネットユーザーの1人は、「この既得権益者の子女らは高級車に乗りながら、愛国を訴えている。実際に、彼らは祖国を愛しているのではなく、父親らが権力と地位を失うことを心配している」と言い切った。また、中国当局が主導する「愛国運動」は国民をもてあそぶ茶番であるとの意見があり、それに関与しないように呼び掛けるネットユーザーもいた。
微博では現在、同投稿は当局によって削除されている。
(翻訳編集・張哲)