
第161回芥川賞(7月発表)で候補作の一つだった社会学者の古市憲寿さんの小説「百の夜は跳ねて」が、
同賞選考委員の厳しい評価にさらされた。別の作家の小説を参考にした手法をめぐっての批判だが、
なかには肯定的にとらえた選考委員もいた。文学の独自性や創作手法について考える契機になりそうだ。
テレビのコメンテーターなどでも活躍する古市さんは今回が2度目の候補だった。「百の夜は跳ねて」は
高層ビルの窓ガラスを清掃する青年が主人公。文末に参考文献の一つとして、窓拭き職人らを描いた
木村友祐さんの小説「天空の絵描きたち」があった。木村さんの作品は文芸誌「文学界」の2012年10月号の
掲載で、単行本化はされていない。芥川賞の候補にもならなかった。
今月10日に発売された月刊総合誌「文芸春秋」9月号に、芥川賞の選考委員による選評が掲載された。
そこで古市さんの作品について厳しい言葉が並んだ。
https://www.asahi.com/articles/ASM8W574ZM8WUCVL01X.html