
京アニ放火事件、25人の身元公表 全犠牲者明らかに:朝日新聞デジタル
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京都アニメーション第1スタジオで7月18日に起きた放火殺人事件で、京都府警は27日、犠牲になった35人のうち25人の身元を公表した。
府警は今月2日に亡くなった10人の身元を公表しており、事件発生から40日を経て、犠牲者全員の氏名が公表された。
府警によると、公表された25人は、京都府や大阪府、奈良県に住む21~49歳の男性8人と女性17人。
京アニの人気アニメ「涼宮(すずみや)ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」や「響け!ユーフォニアム」で、原作の小説から、アニメのキャラクターを描いた寺脇(池田)晶子さん(44)も含まれていた。
寺脇さんは京アニの取締役の一人でもあった。
事件発生から犠牲者全員の身元公表まで時間がかかった理由について、府警の西山亮二捜査1課長は「被害者のご遺族と実名公表に反対しておられる会社側の意向を丁寧に聞き取りつつ、
葬儀の実施状況を考慮し、公表の方法とタイミングを慎重に検討を進めた結果」と説明した。すべての犠牲者の葬儀が終了しているという。
府警は、25人のうち5人の遺族からは実名公表への承諾を得られたが、20人の遺族は拒否の意向だったと説明している。
そうした状況で、実名公表した理由について、西山捜査1課長は「事件の重大性、公益性から実名を提供すべきだと判断した。報道機関や一般の方も非常に関心が高く、
身元を匿名にするといろんな臆測も広がり、間違ったプロフィールも流れる。亡くなった方の名誉が著しく傷つけられる」と話した。
身元の公表を巡って、京アニ側は先月22日、府警に対し、「プライバシーが侵害され、ご遺族が甚大な被害を受ける可能性がある」として実名公表を控えるよう要望。京アニの代理人は27日、
「度重なる要請や一部ご遺族の意向にかかわらず、実名が公表されたことは大変遺憾」とコメントした。
中略
朝日新聞は事件報道に際して実名で報じることを原則としています。
犠牲者の方々のプライバシーに配慮しながらも、お一人お一人の尊い命が奪われた重い現実を共有するためには、実名による報道が必要だと考えています。