愛知県で開催中の国際芸術展「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題で、企画展が8日午後から再開することが、関係者への取材で分かった。
芸術祭は8月1日に開幕したが、昭和天皇の肖像画を燃やすような動画や元慰安婦を象徴する「平和の少女像」が並ぶ不自由展の展示内容に批判が殺到。脅迫と受け取れる電話やメールもあったため、安全面の理由から、開幕からわずか3日で中止となった。
その後、芸術祭の実行委員会会長を務める愛知県の大村秀章知事は9月末、開会時の展示内容と一貫性を保持することなどを再開の条件に挙げ、不自由展の実行委と合意。今月6〜8日の日程で再開日を検討していた。
再開にあたり、大村知事は、来場受け付けは事前予約の整理券方式とする▽企画展中止の経緯をまとめた検証委員会の中間報告を来場者に伝える▽必要に応じて教育プログラムを行う−といった対策を不自由展の実行委に申し入れた。
ただ、不自由展再開に対する反対は強く、9月25日に再開を提言した「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の中間報告が発表された後、1日200件近い抗議電話が県や芸術祭実行委に寄せられている。
批判を浴びた展示内容に変更はない場合、再開後もこうした抗議活動が続く恐れもある。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191007-00000570-san-cul