(パリ中央社)フランス・ナントで20日に開幕したパンの世界大会「第7回モンディアル・デュ・パン」で、台湾代表が会場への国旗の持ち込みを禁止されていたことが20日までに分かった。
代表コーチによると、大会主催者に中国側から抗議があったためだという。
主催者は台湾側による働きかけの結果、全チーム一律に入場時に国旗を振らないことを決めた。
2年に1度開かれる同大会。台湾代表は15年、17年と2大会連続で総合優勝を果たしており、3連覇に期待が寄せられている。今年は前回に続き、高雄のパン職人、王鵬傑さんがコーチを務める。
王さんは中央社の取材に対し、国旗の持ち込み禁止は選手にとって遺憾であり、悲しいことだったと語る。
主催者側は台湾を尊重し、何度も謝罪の意が示されたという。最終的には、台湾チームは会場では中華民国国旗の代わりに中華オリンピック委員会旗を使用することでまとまった。
「選手が努力しているのは個人のためでなく、より多くの人に台湾を知ってもらうため。このような出来事によって選手の心境に影響が出るのは免れない」と王さんは嘆く。
大会側は観客に対しては国旗の持ち込みを禁止しない方針だといい、王さんは「会場に来て、選手の強力な後ろ盾になってほしい」と応援を呼び掛けた。
今年の大会には台湾のほか、日本や中国、フランス、イタリアなど16チームが出場。22日に表彰式が開かれる。
http://japan.cna.com.tw/news/achi/201910210007.aspx