複数の関係筋によると、日本と韓国は、最近起きた航空機のニアミスを受け、東シナ海上空の航空管制権を見直すことで基本合意した。
両国は現在、韓国の領空を通る「AKARA(アカラ)コリドー」と呼ばれる航路で、航空交通の管制を分担。韓国が南北、日本は東西間のフライトに指示を出している。
しかし、日韓の管制当局は異なる無線周波数を使っており、飛行中に緊急事態が発生した場合や、乱気流回避のためや悪天候で高度変更が必要な場合、操縦士と連絡を取ることが難しいケースもある。
国連専門機関の国際民間航空機関(ICAO)が仲介役となって行われた日韓の協議について説明を受けた関係筋によると、韓国が日本の管制権を引き継ぐことで基本合意に達したという。
ロイターが入手した関連文書によると、新たな合意は来年4月に発効する見通し。
協議には、現在日本に管制権を移譲している中国も参加した。
アカラ航路では今年、2機の民間航空機が異常接近する事態が発生。昨年には米フェデックスの航空機が韓国の格安航空機2機と衝突しそうになった。
関係筋の1人は「3カ国はこうした問題に積極的に対処するため、協力が必要との見解で一致した」と語った。
ICAOと中国民用航空局(CAAC)からのコメントは現時点で得られていない。韓国国土交通省の当局者は27日、航空管制の問題をICAOに提起し、日本と協議中だと述べた。
日本の国土交通省当局者は、ICAOの原則に従ってアカラ航路について他国と協議しているとした。
https://jp.reuters.com/article/southkorea-japan-airways-idJPKBN1Y12OT