裕福な中国人留学生が欧米の小売業界を変える―香港メディア
2019年12月10日、中国紙・環球時報は、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが9日付の記事で、「裕福な中国人留学生が欧米の小売業界を変える」と報じていると紹介した。
それによると、サウスチャイナ・モーニング・ポストの記事はまず、「英ロンドンの百貨店には新しいタイプの顧客が潜んでいる。
裕福な退職者やヨーロッパからの観光客、地元のファッション愛好家らと並んで大金をはたいているのが中国からの留学生だ」「英国の首都のブティックが唯一のターゲットではない。米ロサンゼルスの最も高級な商店街では、
カリフォルニア大学ロサンゼルス校や南カリフォルニア大学などの中国人留学生が、ハリウッドスターと肩を並べてショッピングを楽しんでいる」などと伝えた。
そして、中国の小売業界を専門とするロンドンに拠点を置くマーケティング会社、エマージング・コミュニケーションズの共同創業者、Melody Yeh氏の話として、「われわれが話している非常に望ましい顧客とは、まさに彼らのことだ。
彼らには大きな支出力がある。海外での莫大な支出を支えるには裕福な家族が欠かせない。われわれの計算によると、英国在住の中国人留学生の年間可処分所得は2万8236ポンド(約400万円)だ。これには学費や宿泊費は含まれない。
加えて、彼らは毎年、平均して約3人を中国から訪問させ、買い物に連れて行く。多くのブランドが彼らの注意を引きたいと考えている」と伝えた。
記事はさらに、「子どもを海外に留学させることは、中国の超富裕層と、上昇志向のある裕福な中間所得層の両方の主要な目標の一つになっている」「中国の学生がヨーロッパやアメリカの都市に流入することで、
彼らへの商品やサービスのマーケティングを目的とした業界が生まれている」「彼らはソーシャルメディアを通じて中国でヨーロッパやアメリカのブランドを宣伝する際にも非常に貴重な存在になっている」
「Yeh氏によると、中国で知名度の低かった英国の革製品ブランド、アスピナル・オブ・ロンドンは、中国SNSのウェイボー(Weibo)やウィーチャット(WeChat)を通じて英国在住の中国人留学生をターゲットにしたところ、
すぐに口コミで中国での売上が増加した」「彼らは西洋の高級品市場全体を再形成するのに十分な支出力を有している」などと伝えている。(翻訳・編集/柳川)
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