【コラム】北朝鮮への復讐、ユダヤ人のやり方
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/20/2019122080159.html
北朝鮮は2015年12月、平壌へ旅行に来た米国人大学生オットー・ワームビアさんを抑留した。
北朝鮮は「オットー・ワームビアはオハイオ州ワイオミングの友情連合メソジスト教会
(Friendship United Methodist Church)の指示を受けて
1万ドル(現在のレートで約109万円。以下同じ)をもらい、政治宣伝のポスターをはがそうとした」と、
抑留の理由を明かした。
問題は、オットーさんはユダヤ人の血筋で、ユダヤ教の信者だということ。
当然、プロテスタントの友情連合メソジスト教会へ行くことも、指示を受けることもない。
しかしワームビア家は、北朝鮮のでたらめな主張にもかかわらず、ユダヤ教の信者だという事実を
対外的に公表しなかった。北朝鮮を刺激しないためだった。イスラエルのメディアなどによると、
米国の交渉チームもワームビア家の選択に従い、北朝鮮を驚かせないよう、
交渉でこの事実には言及しなかった。息子が抑留された状況でも感情的対応をせず、
極めて冷静さを保ったのだ。
しかしオットーさんが17カ月の抑留の末、2017年6月に昏睡状態で解放されてから
わずか1週間で亡くなると、ワームビア家はあいくちを手にした。
一家は「オットーは家への旅を完全に終えた」と、淡々とした声明を出した後、
マイク・ペンス副大統領を顧客にしているワシントンのある有力コンサルタント会社と契約した。
ワームビア家は議会で、北朝鮮を締め上げるための本格的なロビー活動に入り、裁判所では、
息子を拷問した北朝鮮に賠償責任を問う裁判を起こした。
家族のたゆまぬ努力で、北朝鮮制裁を拡大・義務化するいわゆる「オットー・ワームビア法案」が、
連邦議会上下両院の合意した2020年国防授権法に反映された。この法案は、定められた数量以上の
石炭、鉱物、繊維、原油、石油製品の輸出入を北朝鮮との間で行った場合、
義務的に制裁を科するよう定めた。また、北朝鮮制裁の対象になった個人と取引する
海外金融機関に対しては米国内の資産を凍結し、口座の開設を制限するようにした。
輸出入業者だけでなく金融機関がわが身を惜しむことで、北朝鮮としては制裁回避が
一段と難しくなるのは避けられない。
(以下、ソース参照)