「現地に残れ、恐怖心が病」とカンボジア
2月3日正午時点で中国人の感染者1人が確認されているカンボジアはASEANの中で特に中国との関係が深い。野党指導者を逮捕したり、野党支持者、マスコミへの弾圧を続けたりしてASEAN内で孤立しているフン・セン首相だが、多額の経済援助を受けている中国という後ろ盾があるためASEANの視線も全く意に介さずに「独自路線」を歩んでいる。
地元紙「カンボジア・デイリー」によると新型肺炎に関してもフン・セン首相は1月30日に「恐れる必要はない。なぜならカンボジア人は誰一人として感染していないし、死亡もしていない。恐怖こそが病のもとである」と発言。
中国からの乗り入れ航空便に関しても「経済への悪影響や対中関係を考えて運航中止などはするべきでない」との姿勢を強調した。
さらに武漢周辺に残るカンボジア人に対しても「カンボジアへの帰国など考えるな。現地の外交官や学生は武漢に留まってアジアの強国に連帯感を示すべきだ」と帰国を希望する現地のカンボジア人を批判するなど言いたい放題、中国への「心配り」「媚中振り」を色濃く反映した姿勢を貫いている。
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