自分を賢く見せたくて「敵」を選んでいない? モバプリの知っ得![110]
SNSでは、誰もが自由に意見を主張することができます。その主張が、世の中を大きく動かした事例も多くあります。
その一方、自由な意見同士がぶつかり、誹謗中傷にまで発展することもあります。「自由な発信」の功罪です。
そうした時代において、知っておきたい言葉があります。それが「セレクティブエネミー」です。直訳すると「選択された敵」。
賛成・反対が強く分かれるテーマに対し、極端に偏った相手の意見を取り上げて「これだから賛成派(あるいは反対派)は頭が悪い(笑)」とバカにし、非難する行為です。
「セレクティブエネミー」という言葉は知らなくても、こうした投稿を見たことがある人は多いのではないでしょうか。
SNS時代だからこそ、こうした構造を言語化して意識し、流されないよう心がけたいです。
この「セレクティブエネミー」は評論家の荻上チキさんなどが使っていますが、まだ一般的には認識されていないかもしれません。しかし、無自覚に使っている人をよく見かけます。
分かりやすく説明するために女性の権利運動、「フェミニズム」を例にあげます。
近年、広告などに対し「この内容は女性の権利を侵害しているのではないか?」と批判が入り、広告が撤去・差し替えられる事案が発生しています。
広告がアニメなどの「作品」である場合は「内容に問題ないだろう。なんで批判をするんだ」と作品のファンが反論し、論争へ発展します。
対立構造になると、相手陣営の極端に偏った意見を持ち出し、セレクティブエネミーが始まります。
「『男性はみんな去勢すべき』と言っているフェミニストがいる!これだからフェミニストは頭がおかしい!」と、自分らの陣営に報告し、結束を深めるのです。
https://ryukyushimpo.jp/style/article/entry-1085851.html
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