【ソウル聯合ニュース】韓国の市民団体、市民放射能監視センターと環境運動連合は10日、ソウルで記者会見を開き、「日本産食品の放射能汚染が深刻な水準のまま続いている」と指摘した上で、
東京五輪の選手村に放射能に汚染された恐れがある福島県産の食材を供給してはならないと日本政府に促した。
両団体が厚生労働省の資料を分析し発表した報告書によると、日本政府が昨年検査した37万6696件の農水畜産物のうち6496件から放射性物質のセシウムが
検出された。セシウムの検出率は野生肉が44.3%、農産物が17.4%、水産物が7.4%、加工食品が5.0%。
特に福島県やその近隣など8県の水産物の7.9%からセシウムが検出された。ほかの地域の検出率(0.4%)の約20倍に上る。農産物のセシウム検出率も19.3%とほか地域の2.2倍だった。
日本政府による2018年の検査での検出率は野生肉が44.6%、農産物が18.1%、水産物が7.0%、加工食品が2.5%だった。
両団体は「福島県と周辺地域の自然環境の放射能汚染が1年前より大きく改善されていないことを示す結果だ」と指摘した。
検査対象のうち、基準値(1キロ当たり100ベクレル以下)以上のセシウムが検出された食品の割合は把握されていない。
両団体は、東京電力福島第1原発事故の真実を隠蔽(いんぺい)し、政治的な広報手段として五輪を活用することは事故収拾の役に立たないとした上で「日本政府は福島県産の食材を五輪選手村に供給する計画を中止すべきだ」と要求した。
また、福島原発から出る放射性物質を含んだ処理水の海洋放出は取り返しがつかなくなるほど放射能汚染を深刻にさせる危険な行為だと指摘し、日本政府に対し思いとどまるよう求めた。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2020031080208 2020/03/10 15:56