
尾明
【ワシントン時事】トランプ米大統領は21日の記者会見で、移民の受け入れを一時的に停止すると正式発表した。
新型コロナウイルス対策による経済停滞で失業者が急増している事態を踏まえ、米国人の雇用を守るのが理由。22日にも大統領令に署名する。
トランプ氏は「経済活動の再開に当たり、職を失った米国人の仕事を最優先にする」と強調した。対象は永住権(グリーンカード)に基づく米国移住で、企業駐在員や季節労働者など期限付きの米滞在は含まれない。停止は60日間で、終了時の経済情勢を見て延長の是非を判断する。
米労働省の統計によると、4月中旬までの1カ月間の累計で、全就業人口の15%に相当する約2200万人が失業保険を申請。失業率が20%にまで悪化するという予想もあり、トランプ政権が成果として誇示してきた低失業率は崩壊した。