
今、知っておきたいことをお伝えする「イマシリ!」。きょうのキーワードは、「広島で被害急増『サポート詐欺』」。どういう手口の詐欺なのでしょうか。
「マイクロソフト、セキュリティーアラーム、エラーナンバー…。あなたのパソコンはは感染しています。フリーダイヤルでお電話ください。」
突然、パソコンから流れ出すアラーム音とアナウンス。画面には、セキュリティソフト会社を名乗った表示に「すぐに電話する」の文字が…。
パソコンがウイルスに感染したと思わせ、対策ソフトの名目などで料金をだましとる「サポート詐欺」です。
ことしに入って県内で被害が急増しています。広島市に住む、こちらの60代の女性も先月、「サポート詐欺」に遭遇しました。
「ネットでカードの明細をプリントアウトしようと思って、検索のエンターを押したとたんにバッと(問題の画面に)なった。」(女性)
ページを閉じようとしても閉じられず、女性はパソコンを強制終了しました。しかし、…。
「(その後、)パソコンを開いたと同時にまた同じ画面が出てきた。消えていなかったって感じ…。」(女性)
画面が簡単には消えず、「5分以内に、今すぐ電話して」など、不安をあおるこの詐欺。ここで表示される番号に電話をしていたらどうなるのでしょうか? 警視庁が実際に電話した動画があります。
「アリガトウゴザイマス。コチラ、PCサポートデス。」
片言の日本語を話す男性…。犯人側は外国人であることが多く、ウイルス除去をうたった遠隔操作のソフトのインストールを指示したり、サポート代金として数万円を請求したりするといいます。
幸い、女性は、ケータイで調べた方法でもう1度、強制終了をしたため、画面は出てこなくなりました。
「音が恐怖心をあおって、いつもと違う行動を起こしがちかなと思いますね。」(女性)
― このように不安をあおってくる詐欺ですが…。県警によりますと、ことしに入って未遂を含めた被害が63件。被害額は計315万円。
ここ数か月で件数も被害額も急増しています。県警が把握している件数なので、実際はもっと多いのではないかということです。
― 実は、この手口、国民生活センターによると、2013年ころから確認されているといいます。
― どうして最近になって増えてきたのか、県警の減らそう犯罪情報官に聞きました。
「コロナの影響で、自宅でインターネットショッピングとか始める人が増えていることも1つの原因じゃないかと思う。
高齢者の方で、最近、パソコンを始められたとか、操作に不慣れな人が詐欺にあってしまう可能性はある。」(広島県警 減らそう犯罪情報官 浜野真史警部)
― 家で過ごす時間が増えて、インターネットを利用する機会も増えたことが背景にある可能性があるということですね。
― 県警によりますと、被害者は10代の若い人もいるということですが、7割が65歳以上の高齢者ということです。
料金の請求方法も以前はクレジットカードが多かったようですが、コンビニに行けば、どこでも簡単に買うことができる電子マネーでの要求が9割だということです。