日米外務・防衛担当閣僚会合(日米2+2)を受けて中国外交部の趙立堅報道局長が「(日本は)アメリカの戦略的属国」と評したのは記憶に新しい。海を越えたかの国ではさぞや日本人への憎しみが高まっているのかと思いきや、そうではないらしい。むしろ、日本人のアイドルの卵の人気が爆発しているというから驚きだ。
高校生の娘を持つ北京のビジネスマンの楊さんが興奮気味に語る。
「2月17日から始まったアイドルを目指す若者のオーディション番組が、いま中国で大人気なんですよ。最初は娘が観ていて、いまは家族全員が水曜日と土曜日が待ち遠しい。
推しの子? そりゃ日本人ですよ。私は米卡(中国での芸名で本名は橋爪ミカ)。娘は何といっても赞多(宇能サンタ)ですね。彼らは絶対に最後の11人に残りますよ」
楊さんが語ったオーディション番組とは、テンセントが仕掛けたネット配信番組「创造营2021(創造営2021)」のことだ。90名の練習生が参加する合宿を3ヵ月間行い、人気投票などの選抜を経て、最終的に11名からなるアイドルグループを結成するという内容だ。
現状、第一回目の一般投票の結果から、ランキングが56〜90位の35人が練習生が涙ながらに合宿所を去っていった(3月20日放送)。驚くべきは、その再生回数の多さだ。その数、なんと12億回。
今後は2週間に一度のペースで公演を行い、投票順位で後ろになった練習生から10人ずつが淘汰されてゆく。
「創造営2021」がいつもより大きな話題となっている理由の一つが、初めて外国からの応募者を受け入れたこと。そして応募者のなかで圧倒的な人気を博しているのが日本から参加したアイドルの卵たちだということだ。そもそも日本からの応募者は予想を上回って多かったものも話題となった。
日本にも留学経験のある50代の中国人男性は感慨深げにこう語る。
「最初の練習生90名のうち、日本人はなんと17人もいたんですよ。いつのまにこんな時代になったんだなあーと思いました。しかも日本人は概して人気があります。現状での獲得投票数を見ても、宇能サンタ君は2位。3位も日本からの力丸(近藤力丸)で、日米ハーフの米卡君も4位です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1ac7996767f8fc570153edc547d4f7c813ccf280