素粒子物理学の基礎である「標準理論」で説明できない現象を捉えたと、
米フェルミ国立加速器研究所が7日、発表した。
素粒子ミューオンの磁気的な性質が、
理論で想定される値から大きくずれていたという。
理論が想定していない力が働いていたり、
未知の素粒子が影響したりしている可能性がある。
事実ならノーベル賞級の成果で、
物理学の根幹が大きく揺らぐことになりそうだ。
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朝日新聞
https://www.asahi.com/amp/articles/ASP49755XP49ULBJ010.html ↓
ミューオンのg-2が、高精度で予想された標準理論の理論値よりも誤差の4.2倍大きい値を持つ、
すなわち理論予想からずれていることがほぼ確定的という発表です。
今回私たちが発表した論文(arXiv:2104.03217)では、
超対称性模型とよばれている素粒子模型によって、
これまでに行われてきたすべての実験とは矛盾せずに、
今回の結果をうまく説明できることを示しています。
他にも、ミューオンと結合する未知の軽い粒子や、
レプトン(注1)とクォークの性質を併せ持つレプトクォークと呼ばれる
新しい粒子など多数の可能性が提案されています。
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https://www2.kek.jp/ipns/ja/post/2021/04/20210430/ ↓
超ひも理論も超対称性理論の一種である。
ボース粒子とフェルミ粒子に対して、
それぞれ対応するフェルミ粒子とボース粒子(超対称性粒子)
が存在すると考える理論、仮説のこと。
超ひも理論
考えた
大栗博司