茨城県日立市宮田町のかみね公園で六月、生息する猫三匹の不審死や衰弱が相次いで確認され、毒を与えられた可能性が指摘されている。園内で猫の保護活動をする団体「ひたち地域猫の会」は、公園を管理する市に事実関係の調査をするよう強く求めている。一方、市は情報提供を募っているものの、園の利用者から猫の苦情もあり保護活動を認めていない立場から、協力には消極的だ。(松村真一郎)
《不審死した猫が住みかにしていた場所を説明する博多里美さん》
かみね公園北駐車場に隣接する残土置き場に、大きな石やU字溝が積み上げられている場所がある。猫の会会員で、日立市内に住む博多里美さん(54)は「被害に遭った猫たちは、ここを仮の住みかにしていた」と指さし、そう話した。
住みかにしていた四匹のうち唯一症状がなかった雌猫が、こちらに気付いて飛び出していった。
《唯一症状がなかった雌猫=いずれも日立市のかみね公園で》
博多さんによると、猫たちに異変が見られたのは、六月十八日午後一時ごろ。餌やりに付近を訪れた猫の会の会員が、雄二匹の口に白いものが付いていることを確認した。
夕方に訪れると、食事をほとんど食べておらず、ふらついて口から泡を吹いていた。午前に餌やりをした際は、変わった様子はなかったという。
獣医師の検査を受けたところ、いずれも腎機能障害と診断された。北駐車場付近には、ほかにも雌二匹が生息しており、症状はなかったものの、念のため検査した結果、そのうち一匹も急性の腎機能障害の疑いがあった。
獣医師から「何らかの毒を与えられた可能性がある」と説明された。毒の種類は分かっていない。
口から泡を吹いていた雄一匹は六日後に死んだ。もう一匹の雄も、餌をほとんど食べず、現在も衰弱状態が続いているという。
博多さんらは八月三日、毒により殺された疑いがあるなどとして動物愛護法違反の疑いで、日立署に告発状を提出した。署は取材に対し「捜査内容はお答えできな…etc
公園で相次いだ猫の不審死…茨城県日立市が調査に消極的な理由は 毒殺の疑いも
https://www.tokyo-np.co.jp/article/124887 2021年8月17日 07時45分