台湾のTSMCが熊本に子会社設立 半導体の新工場建設を正式発表
2021年11月9日 20時46分
半導体の受託生産で世界最大手の台湾のTSMCは9日、ソニーグループと共同で熊本県に子会社を設立し、半導体の新たな工場を建設すると正式に発表しました。
当初の設備投資額は日本円でおよそ8000億円に上るということです。
発表によりますと、TSMCは熊本県に子会社を設立し、半導体の新たな工場の建設を来年始め、2024年末までの生産開始を目指すとしています。
新会社にはソニーグループが20%未満の出資を行います。
工場の当初の設備投資額はおよそ70億ドル、日本円でおよそ8000億円に上り、先端技術に通じた1500人規模の雇用を生み出すとしています。
TSMCが日本に工場を設けるのは初めてで「日本政府から強力な支援を受ける前提だ」としています。
TSMCの魏哲家CEOは「日本に新たな工場を提供できること、より多くの日本の人材を迎え入れられることをうれしく思う」とコメントしています。
半導体は電気自動車やロボットなどさまざまな分野で需要が伸びると見込まれる一方、世界的に不足が続いていて、アメリカやヨーロッパなどもみずからの国や地域内での生産強化を図っています。
こうした中で世界トップクラスの技術を持つ半導体の大手メーカーが工場建設を決めたことで、日本国内での製造能力の向上につながりそうです。
ソニーグループ TSMC新会社に570億円出資
ソニーグループは台湾の半導体メーカーTSMCが熊本県に半導体工場を建設するために設立する新会社におよそ5億ドル、日本円で570億円を出資すると発表しました。
出資比率は20%未満になるとしています。
ソニーは「世界的な半導体不足が続く中、今回のパートナーシップが産業界全体の半導体の安定調達に寄与することを期待します」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211109/k10013341001000.html