ゼレンスキー氏「全滅すれば交渉はおしまい」ロシア軍攻勢のマリウポリ
https://news.yahoo.co.jp/articles/2bca0cbb2486f24f48c56a1c5a6ebfc76df7a351 ウクライナのゼレンスキー大統領=首都キーウで2022年4月15日(大統領府提供・AP)
ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、ロシア軍が包囲する南東部の要衝マリウポリに関して、「我々の軍部隊が全滅させられた場合、(ロシアとの)全ての交渉は終わる」と主張した。また、「自国の領土や国民を取引の対象にはしない」とも語り、あくまでも徹底抗戦を続ける構えをみせた。ウクライナメディアのインタビューで語った。
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ゼレンスキー氏は「マリウポリの状況は非常に厳しい。我が軍は包囲され、人道危機が起きている」と指摘。「負傷者や女性、子供の避難を求めて交渉しているがロシアは拒絶している」と語り、ロシア側の姿勢を批判した。
一方、インタファクス通信によると、露国防省のコナシェンコフ報道官は16日、マリウポリの情勢について「都市部全域からウクライナ側の戦闘員を一掃した。残存部隊を(市内の)アゾフスタリ製鉄所敷地内に閉じ込めている」と説明。その上で「武器を捨てて降伏するのが自らの命を守る唯一のチャンスだ」とウクライナの戦闘員に投降するよう呼びかけた。
ロシア軍の攻勢はマリウポリを含むウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州が中心になっている模様だが、16日には首都キーウ(キエフ)近郊や西部リビウ州へもミサイルによる攻撃があった。ウクライナ国防省によると、リビウ州では露軍機がポーランド国境付近をミサイル攻撃した。【カイロ真野森作】