
大阪のど真ん中で貨物列車の珍形態 「うめきた」路線の急勾配で補機連結
2023/1/24 12:00 産経新聞
大阪駅(大阪市北区)北側の「うめきた地区」を走る東海道線支線の地下化で、全国でも珍しい形態の貨物列車が走ることになる。
編成の最後尾に補助の機関車を連結し、地下から地上に出る際の上り坂で後押しするのだ。地下新線への切り替え工事が完了する2月13日から、その光景を見ることができる。
同線の地下化に伴って3月18日に開業する大阪駅地下ホームには、関西空港駅に直通する特急「はるか」、和歌山方面への特急「くろしお」が停車するなど、
旅客列車の利便性が向上する一方、貨物列車にとっては「難所」が発生。地下10~15メートルの地下ホームから地上に戻るため、路線が新大阪方面で
最大23・5パーミル(千メートル進んで23・5メートル登る)、西九条方面で22・6パーミルの急勾配となった。
動力を持たない貨車を先頭の機関車が引っ張るだけでは登れないため、列車を後押しする補助機関車(補機)を最後尾に連結することになった。
JR貨物によると、定期の貨物列車で補機をつけるのは、広島県内を走る山陽線にあるだけ。瀬野駅(広島市安芸区)から隣の八本松駅(東広島市)に向かう、
通称「セノハチ」と呼ばれる22・6パーミルの急勾配に対応するため、上り列車のみ、広島貨物ターミナル駅(広島市南区)と西条駅(東広島市)間の30・2キロで補機がついている。
「セノハチ」は山間部だが、「うめきた」は大阪の都心の真ん中。今回の地下化の工事区間約2・4キロ(トンネル区間1・7キロ、掘割区間新大阪方面0・4キロ、西九条方面0・3キロ)
は前後付近に地下鉄御堂筋線、大阪環状線などが通るため、地上に出る地点をずらし、勾配を緩やかにすることができなかった。
https://www.sankei.com/article/20230124-7AZAWLBCYNOARK4LILCGKHFO3E/
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